輝かしい日本のバブル期。1980年代、俺はとあるテレクラ店舗の店長をしていた。当時のテレクラと言えば若い男女が熱狂して狂った様にテレクラに入り浸る大流行の店舗だった。金は腐る程あるから、とにかく出会いをよこせ！そんなギラギラしたオーラを放つ男女ばかりだったな。

テレクラバブル時期の店長としての仕事はとにかく充実していたな。

本来は逆に流すべき上物女性のコールを勝手に横流ししたり、常連のカリスマナンパ師と1000人斬りをかけて勝負したりね。

とにかく毎日がセックス三昧だったし、刺激的な事件が何かしら起きていたな。

テレクラの店長経験は実に様々な人間を相手にしなくてはならない面もあった。とんでもないワガママな常連の理不尽な文句、そんな常連に時には感謝されたり大金を渡されたりと、とにかく非日常的な出来事ばかりだった。

寝れない日が続いた事もあった。

でも、俺は寝れない事よりも、毎日の刺激が味わえない事の方が勿体ないくらいだと思っていたし、仕事が趣味と言えるほど充実していた。

人間の本質を見抜く方法。嘘を付く人間の見抜き方、人の騙し方、人を安心させる方法。

ざっと思い付くだけでもこれだけのトークスキルを取得した。

テレクラブームは結局3年程度で規制されてしまい、ピークを迎えた。

しかし、俺はその後の仕事に困ることは一切無かった。もちろん、それは日本のバブルが弾けた後もである。

人間はコミュニケーション能力さえあれば死ぬまで仕事に困ることは無い。

これは俺がテレクラから学んだ事の全てである。